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Virgin Sails / SATAN'S HOST
失恋船長 ★★★ (2014-06-02 15:28:01)
2013年リリースのアルバムです。禍々しい魔術的なサウンドと無機質なブラストビートが打ち鳴らす激しいリズムプレイが混然一体となり、時には妖しげに時には獰猛に襲いかかってくる様は前作同様、実に攻撃的だ。ひたすら爆走するリズムに荒々しいギターが雪崩の如く攻めてくる様は圧巻の一言、スローパートを設け起伏のある展開を施し、通り一辺倒にならぬよう工夫を凝らしています。US産らしいどこか乾いたコンクリートサウンドも打ち鳴らされるパワフルなリフワークに混ざり、扇情的とも言えるメロウなリフもあり妖しげな雰囲気を感じさせ、さしづめUS産キングダイヤモンドと言えなくもないダークでミステリアスなドラマ性を配した楽曲群はホラーな色合いも濃く演出されている。そのサタニックなおどろおどろしい世界と対峙する実力派シンガーの多彩な歌声はバンドのフロントマンとして申し分ないパフォーマンスを披露していますね。グロウルを織り交ぜながらも基本は中音域を生かした伸びやかな歌声を聞かせ繊細さや優し気な表情が現われる歌声の振り幅は大きいです。即効性の高い分かりやすいメロディ、安易なクラシカルを装わない、彼ららしい拘りに満ち溢れたアンダーグラウンドな世界観が気合いと熱気に包まれ凄みとなり映しだす姿は知名度の低さなど、もろともしない威厳が満ち溢れていますね。

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