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The Funeral / ORENDA
Usher-to-the-ETHER ★★ (2014-06-16 23:59:33)
2007年発表の2nd。

発売元がNo Colours、ブラックメタルのディスクレビュー本でも取り扱われていたアルバムで、ある程度有名な作品なのかもしれませんが…出音はかなりマニアック。まず耳を刺す系の鋭さではなく、押し潰されるような抑圧的な感触の強い、ザーザーしたノイジーリフの支配するプロダクションがかなり強烈。暴虐さよりも聴き手をトランスに導く事に重きを置いたような、シンプルな疾走を中心としたリズム、それを軸としたほぼ最低限の展開など、カルトなプリミティブブラックの様式を踏襲。

ただ、ノイズの中から幽かに漏れ聞こえてくるようなメロディの使い方がかなり上手く、決してマニアックなだけな作品になっていないのも特徴ですね。ノイズの雪崩に押し潰され、意識が遠のく中で僅かな光の明滅を見ているような感じ。それを奏でるトレモロやキーボードの音色自体もかなり神秘的なんですが、極端なプロダクションがその神秘性を底上げし、更に魔的なムードを高めている感じ。ヴォーカルが今にも死にそうな感じの呻き声なのもムード作りに貢献してますね。

確かに内容的にはマニア向けと言える作品ですが、「こういう音」が好きなマニアであれば納得頂ける作品かと。

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