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Pale Communion / OPETH
ハルディン ★★ (2014-09-13 00:37:17)
3年ぶりとなる待望の新作11th。前作はちょっと寄り道みたいな位置づけの作品ということで今回は従来どおりの路線へと回帰するだろう・・・と思いきやその予想とは全く異なり前作の路線を順当に受け継ぐ70'sプログレなサウンドを展開。

今作の特徴を挙げると湿った暗がりと美しい静粛な空間作りに力が入っているところで、メロトロンやアナログならではの温かな音とともに果てしなく広がるしめやかな世界に引き込まれる(数年前にスティーヴン・ウィルソンとコラボしたSTORM CORROSIONをちょっとだけ彷彿させるところも)。もちろん静けさ一辺倒というわけでなく所々ジャジーなアンサンブルの演奏陣が躍動する場面もあり、以前のような極端なコントラストは拝めないもののある程度はメリハリを利かせている。ちなみに今回もミカエルはデスVoの咆哮を封印してクリーン歌唱一本で通している。

単純に前作と比較してみると暗さが強まって僅かながらも昔のOPETHに近い雰囲気が戻ってきており、何となく散漫だった前作よりも統一感が出て向上している。しかしこの作風に加えGのディストーション音がさらに抑えられた結果前作以上にメタルから遠ざかっているのも事実なので複雑なところ。

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