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Vertebrae / ENSLAVED
ハルディン ★★★ (2014-09-13 00:56:04)
10th。相変わらず己の道を行くプログレ・ブラックを展開しているが、米国の大物プロデューサーのジョー・バレシ(ALICE IN CHAINS,TOOL等)がミックスに携わった影響なのか前作までのアンダーグラウンド臭漂う刺々しいサウンドが整然と纏まり、良くも悪くもメジャー寄りに洗練された印象。

攻撃性や荒くれた疾走感などはかなり抑え目だが、その代わり前作で片鱗を覗かせていたサイケデリックな浮遊感を伴う空間作りなどといったプログレ方面のアレンジが大幅に増強。例えば暗黒版PINK FLOYDのような3、4におけるRUSHばりのシンプルなロック・アンサンブル、大胆にもオルタナ/ヘヴィロックへの接近を図るカオティックな陰鬱グルーヴ渦巻く7等とブラックの枠を飛び越えんばかりのアプローチが光る。

所々でオルガン/メロトロンといった音色でOPETHばりに古きよきHR調の彩を添える長身痩躯の美人鍵盤奏者、エルブラン・ラーセンの活躍ぶりも前作以上。クリーン歌唱も以前は無表情で淡々としていた印象だったが、仄かに温かみのある甘い歌声でしっとりと聴かせるようになったのもいい。

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