この曲を聴け! 

Warhead / MORE
火薬バカ一代 ★★ (2014-09-23 08:36:28)
'81年の発表当時、『必殺の弾丸』なる邦題を付けられて日本盤も発売されたMOREのデビュー作。
IRON MAIDENの初代シンガー、ポール・マリオ・デイの、使い込まれた金属の如き鈍色の光沢を放つ歌声と、ケニー・コックスの歯切れの良いGプレイを二本柱に、程々にウェットで、程々にハード、程々にダーティで、程々にノリ良くキャッチーな本編は、今の耳で聴くとやや地味に響く可能性も無きにしも非ず。
しかしながら、いかにもブリティッシュなコクに満ちた、味わい深い佳曲の連なりが生み出す「流れ」でもって聴き手を引き込んでいく中庸な作風も、NWOBHMサウンドの魅力の一端であると。
『VIRGIN KILLER』の頃のSCORPIONSを思わす鋭角的なGリフが疾駆するOPナンバー①や、そこはかとなくドラマティックな曲展開に乗って、憂いを帯びたメロディがキャッチーに沁み込んで来る④等が個人的には特にお気に入り。あと、ライブ映えしそうなノリの良さを備えた⑦は、HELLOWEENが“FUTURE WORLD”を作曲するにあたって参考にしたんじゃないかなぁ?と聴く度に思うのですが、どんなもんでしょう。本作はドイツだけで4万枚のセールスを記録したと聞くので、カイ・ハンセンもきっと耳にしていたに違いないと推測するのだけど・・・。
ともあれ、先日1400円という非常にリーズナブルなお値段で国内盤が再発されましたので、いつ聴くのか?今でしょ!と。

→同意