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Wildhoney / TIAMAT
ハルディン ★★★ (2014-10-13 20:06:51)
クリスティアン・ヴォーリン氏による鮮やかなジャケデザインが目を惹く、鬼才ヨハン・エドランド率いるゴシック・メタルバンドの4th。前作譲りのドゥーミーな陰鬱さを残しつつ独自のメロウな倦怠を帯びた耽美ゴシックのエッセンスを増加させた本作は初期の集大成ともいうべき傑作。
随所で短いインストを挟むことで合間をいれずに進んでいくコンセプチュアルな組曲を思わせる流れ、女性コーラスを配した重厚かつ厳粛なバンドサウンドを覆うシンセやクリーントーンのGによるふわふわと漂うような独特の沈鬱ムードといった細部までこだわりを感じさせる空間作りや往年のプログレッシヴ・ロックのような手法を活かしたアルバム構成が特筆すべきところ。前半1~5はヘヴィで耽美なドゥーム寄り、後半6~10ではメロウなアコースティック調といった2部構成で各々が短すぎず長すぎない尺度で纏まっているのも好印象。
また本作においてヨハンのVoは濁声一辺倒ではなく時折気だるい普通声を使う場面もあり、あまり上手くはないが脱力を誘うような浮遊感を高めていてなかなか効果的。
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