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Moscow Calling / GORKY PARK
失恋船長 ★★★ (2014-11-10 16:21:15)
本格的に渡米して制作された1992年リリースの2nd。オープニングのバブリー感に仰け反りますが、上手くロシアとアメリカの折衷サウンドを披露し口当たりの良いメジャー感が良質なハードポップサウンドとしてキラキラと輝いています。そのあとも厚みのあるコーラスワークを多用した、ポップでダンサンブルなライトさとシャレオツな楽曲が続きますが、前作同様随所にロシアの顔をのぞかせる事も忘れていないアレンジは見事、他のバンドにはない個性を放っています。あまりにもアメリカンナイズされ過ぎとの事で、あまり大きな評価を得られず活動は尻すぼみ、しらんうちに祖国に帰るという憂き目にあう姿は、40億を掛けてデビューした元祖眼鏡アイドルも在籍していた事でも知られるレオタード姿も眩しい4人組国産アイドルのセイントフォーや、同じく大金をつぎ込まれるも方向性が定まらなかった少女隊(初代:引田天功の娘も途中参加)のように、大掛かりな資本がつぎ込まれ売れる事が最優先の活動方針に翻弄されたような人生を寂しく見つめておりました。このメジャー感と歌を聴かせるアレンジ、どこか隠せないロシアの風を感じさせる爽快な甘くチョッピリ切ないハードポップサウンドは今聴いても新鮮な響きがあり、冬支度をせかされる今日この頃、ふと手を取りたくなりますね。

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