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Social Disservices / PANOPTICON
netal ★★★ (2014-12-06 21:12:38)
カスカディアンと扱われるアーティストの中ではそれなりに有名と思われる、USAの独りブラックの3rd。

音圧よりも、時にサイケデリックさを伴う雰囲気づくりを重視した音像は確かにカスカディアンのそれと言えるかもしれない。
しかし一方で、精神を圧迫し、蝕み、見る影もなく潰すかのような陰鬱さ、或いは瘴気が不規則に凝縮したかのような轟音ギターや暴走するドラム等があり、
それらがカスカディアンらしからぬネガティヴィティを強く醸し出してもいる。
短からぬサンプルが曲の前後にあるとはいえ、4曲50分という長尺性もそれに拍車を掛ける。

また、そうして精神が破壊され、抜け殻となってゆく人物を象徴するかのように美しくも儚いストリングス、後半になると現れる浮遊感のある儚いギターも印象的である。
序盤で精神を崩壊させ、最後には諦観の色を強めていくという、アルバム全体でストーリーになっているかのような展開もドラマティック。
④の歌詞「Not even the dignity of suicide is given to me」や、
ディスクに印字された「生きる事は苦しむ事、生存とは苦痛の内に意味を見出す事」というNietzscheの言葉、
それらが諦観と鬱な結末を示しているようにも思える。

USAブラック好きは勿論、ディプレッシヴブラック好きも気に入るかもと思われる作品。
少なくとも私の感性には「病的でドラッギーな印象」がかなりマッチしましたね。

気に入り度…94/100

おすすめ…Resident

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