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Winger / WINGER
失恋船長 ★★★ (2014-12-21 15:40:47)
メタルバブル全盛といいますか、一つの象徴のようなサウンドが印象的な1988年リリースの1st。アリス・クーパーのツアーで鍛えられたキップとポール・テイラー、スタジオミュージシャン上がりのレブ・ビーチにロッド・モーゲスティンの4人からなる実力派集団が、売れっ子プロデューサーの力を借り世に出たわけですが、鍛え抜かれたテクニックを余裕で楽曲に反映されつつも、非常に滑らかで耳触り良く聴かせる事に従事しており、どんな音が売れるかを知り尽くしたボーヒルの力とミュージシャンとしての洗練度が見事に合致、独特の運指によるタッピングは勿論、卓越したテクニックは当時のギターキッズの話題をさらったレブ・ビーチに、粘りのある艶やかなドラミングが絶妙なグルーブを生み出すロッド、セクシーな歌声とルックスが話題をさらった苦労人キップ・ウィンガー、一聴すれば流れていきそうなメロディの中でも存在感を発揮するキーボードのポール・テイラーと技術的に申し分ないメンツが、華麗なステップを刻む軽やかなメロディに、惜しげもなく技巧的なプレイを押し込み、サラッと聴かせた事が最大の聴きどころ、ある意味装飾過多なバブルサウンドなんですが、テクノロジーだけで収まらないミュージシャンとしての力量が溢れており、ゴツゴツとしたロックサウンドが根底にあるからこそクールでオシャレな志向のポピュリズム溢れる音になるのでしょう。時代的にもやり過ぎ感はハンパないのですが、今でも二年に一回は通して聴く一枚です。
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