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南朝の真実
HIGASHI ★★★ (2015-01-12 22:07:35)
2014年発行、亀田俊和著の南北朝時代の本であります。
この本で最も驚かされるのが、著者が高師直のファンであるという事。小学生の時に太平記に感動し、楠木父子のファンになった僕からすれば、この高師直と佐々木道誉なんて悪逆非道の人物にしか映らない。高師直は素行が悪く、佐々木道誉はいつも小ずるい策略をめぐらす、ドラエモンでいうならリアルジャイアンとスネ夫のようにしか受け取れない人物たちなのである。

何故彼が高師直のファンなのかはこの本からはうかがい知れないが、南朝の忠臣なんて幻想じゃない!?本当の姿は北朝の武将とそんなに変わらないんじゃない!?だったら高師直を低く評価するのはいかがなもんでしょう!?ってな回りくどい口調で読者に訴えかけてくる。めんどくさい作者だ(笑)
ただまあ、熱狂的な阪神ファンの巨人の選手への評価と一緒で、基本は叩いているけど、認めてもいる。巨人もええけど、阪神も負けへんでぇ~、的な姿勢は耳を傾ける価値はある。

で、何故か南朝からも北朝からもあまり評価をされていない楠木正儀(楠木正成の3男)を彼は評価しているし、その評価の根幹は僕の評価と全く一緒だから摩訶不思議だ。北と南から歩き出した二人がたまたま出会って意気投合したのが楠木正儀なのだから面白いもんである。

自分と正反対な意見を持つ人の本を読むのも乙なもんですね。今度は佐々木道誉ファンの人の本でも探して読んでみたいものである(笑)

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