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Skydancer / DARK TRANQUILLITY
mokusatu ★★ (2006-07-06 02:52:00)
93年発表のデビューアルバム。ボーカルは現IN FLAMESのAnders Friden、次のミニアルバム(カップリングされている「OF CHAOS AND ETERNAL NIGHT」)からボーカルを担当するMikael Stanneはギターを弾いている。
当時の、スウェーデンの地下実験から生まれたプログレッシブ・デスの一形態。
メロディック・デスという言葉は当然あるわけない頃で、「デス・メタルをメロディックにプレイする」などと言えば鼻で笑われた時代であったに違いない(今でも知らない人からすればそうか)。そこにこんなアルバムが出て来たとなれば、一体どれほどのインパクトがあったか、想像に難くない。何せ、「メロディックでない」部分を探すのが難しいのだから。
コードリフの格好良さや、デスの重さは捨て、ただただ「メロディ」が矢継ぎ早に、そして徹頭徹尾疾走及び展開するスタイル・・・それがこのアルバムにおいて、このバンドが編み出した奥義であろう。今現在では楽曲も演奏も稚拙極まりないが、果たしてここまで・・・最早やけくそと言えるまでにメロディを追ったデス・メタルが他にあるのかと問うてみた時、改めて、メロディック・デス・メタル・ファンとして、このアルバムが成した偉業を称えたくなる・・・いやまあ、基本的な印象は、馬鹿みたいにメロディが走り回るやけくそ音楽なんですが。
ゆったりとした叙情パート、アコギの導入、デス・バラード、デス声に対しノーマル男声と女声による対比、ダブルデス声・・・効果的か否かは別にしてとにかく色んな事をやっており、全体で見ればこのアルバムはやはり、プログレッシブ・デスと言えると思う。
「OF CHAOS AND ETERNAL NIGHT」の方は楽曲も演奏も無理がなくなって、2nd同様の完成されたメロディック・デスが聴ける。
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