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Spellbound Live in Tampa / YNGWIE MALMSTEEN
ムッチー ★★ (2015-02-01 22:47:17)
2014年にリリースされた2枚組のライヴアルバム。全30曲で99分の作品。
前年5月のライヴを収録していて、その2日前のライヴを収めた映像版『SPELLBOUND LIVE IN ORLANDO』も同時リリース。
両者の違いとしては、曲順や表記・トラック分け以外にも、CD版の方が3曲多く収録されていて、
"Repent"・"Let Sleeping Dogs Lie"・"Rise Up"がそれに当たります。

バンドのラインナップは専任ヴォーカリスト不在の4人体制。
しかし、映像で見るとどうなのかはわかりませんが、少なくとも音で聴く限りは大きな問題ではないですね。
インギーが最新作からの2曲、ベーシストが1曲、それ以外は全てキーボーディストが歌っているのですが、
この人は確かに歌唱力は無くてヤケクソ気味にドスを効かせて歌うことしかできてないから、
特にエモーショナルな曲においてはキツイ面もありますが、これが案外悪くない。
慣れてくると、このニックさん(Key)でも別に問題ないんじゃないかと思えました。

セットリストは基本的には初期から現在までバランスよく選ばれているとは思いますが、
6th~9thからの曲は1曲もないですし、ここ2作から7曲と大目に披露されていますね。
定番曲は押さえつつも、"Demon Driver"・"Rise Up"・"Crown Of Thorns"・"Red Devil"などは新鮮でした。
無伴奏のソロタイムは後半の方に計8分ほどありますが、合間に曲を挟んで3回に分けていて、
それぞれの時間は短めでスムーズに次の曲へと移行しているので退屈しませんね。
インスト曲はメドレー形式のパターンも多いので、インスト曲と歌入りの曲は実質半々くらいでしょうか。

演奏面に関しては、やはり今まで以上にインギーは弾きまくってますね(笑)。
バンド全体としても、テンポが速くなっているので、スタジオ版よりもスリリングな曲が多いですね。
それと、"Dreaming"の後半部でレゲエ風になったり、"Gates Of Babylon"で途中からスタッカート気味にリフを弾いたり、
"Rising Force"のヴォーカルが入る直前や"I'll See The Light Tonight"のソロ後をあえて弾かない所など、
そのような遊び心のあるアレンジが面白いなぁと思いました。

まぁとにかく、個人的には結構気に入ってるライヴアルバムなんですよね。
少なくとも、前のライヴ盤『LIVE!!』よりはよっぽど面白い作品だと思っています。

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