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The Fear / Moshkinstein / ACID REIGN
火薬バカ一代 ★★★ (2015-02-11 09:35:36)
ハワード・H・スミス(Vo)は後にスタンダップ・コメディアンに転身、更にギャリー“ギャズ”ジェニングス(G)、アダム・レハン(G)、マーク・ラムゼイ・ワートン(Ds)らがCATHEDRAL結成に参画する等、数奇な経歴を辿ったことで知られる英国のスラッシュ・メタル・バンド、'88年発表のデビューEP。(タイトルはモッシュ+フランケンシュタインの造語か)
ハードコア上がりのバンドですが、クロスオーバー・スラッシュの匂いは微々たるもの。Gはメタリックに弾きまくってますし、展開の持ち込まれた収録楽曲の尺も長め(この手の音にしては)。何せインスト曲③まで演ってるぐらいのもので、あえてその手の要素を探すなら歪んだBサウンドぐらいのもんかなぁ?と。あ、ブリブリ鳴りまくるのB主導で突っ走る⑥は痛快な名曲ですよ。
初めて聴いた時は、青臭いVoと、デビュー作にしちゃ覇気に欠けるサウンドにあまり感心しなかったのですが、時を経てリトライしてみれば、英国産スラッシュ・メタルの滋味がじわじわ浸透。特に、映画『サイコ』にオマージュを捧げた④は、スラッシーな攻撃性と、Keyまで取り入れた怪奇な雰囲気とが一体となって突進する、このバンドの風変わりな個性が刻印された逸品ではないかと。
6曲収録と言えども、聴き終えた後の満足度はかなり高め。個人的にACID REIGNのカタログの中ではこれが一押し。

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