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Prayer for the Dying / MESSIAH'S KISS
失恋船長 ★★★ (2015-02-27 13:40:08)
ドイツはRepressionの4人がシンガーにアメリカ人のマイク・ティレリを迎え入れ2002年に結成されたバンドの1st。マイク・ティレリは2005年にRIOTのメンバーとして来日も果たし、音源は残しませんでしたが2年は籍を置いていた人物だし、ジャック・スターバンドでも歌っていましたね。僕の知っているイメージは線は細いが伸びやかなハイトーンを駆使するメタリックなシンガーだと思っていましたが、ここでは低音域からザラついた声を駆使し力強く中音域を歌い上げ、ロングトーン一発も高らかに決めてくるという、何とも男前な歌声に魅了されっぱなし、こんな奴だっけ?クレジットも確認したし、ジャック・スターも聴き比べましたが、シンガーとしての鍛錬を怠らず、多彩な表現力と強靭な喉を手に入れたんだと思いました。こんなに歌えるならRIOTのライブ行けばよかった、ハイトーン一辺倒は苦手なんでと悔やまれましたね(余談ですがナイトブレイカー時のマーク・ディメオのLIVEにおけるダメっぷりの悪夢があり二の足を踏んでおりました。しかも隣の彼女にばかり愛想を振り撒きやがって!)その力強い歌声に負けじとバックのサウンドも実に勇壮でメロディアスなパワーメタルのオンパレード、起承転結のある理論整然とした構成、キレのある重量感、気品あふれる剛毅なエピックスタイルはどこまでも勇ましく鼓舞していくでしょう。やや無難すぎる演奏にドイツらしさがり、そこが少々気になる人もいるでしょうが、古さを廃した普遍の正統派サウンドを軸にバラエティに富んだ楽曲を堪能できる情熱的なエナジーが溢れ出る一品ですね。
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