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Following Dreams / PHANTOM'S OPERA
火薬バカ一代 ★★★ (2015-03-01 10:33:13)
Key奏者のジャック・ヤング('08年に他界してたと知り驚いた)によって結成され、BON JOVIのティコ・トレースやアレック・ジョン・サッチ、PROPHETのディーン・ファザーノ、更にはSYMPHONY Xのマイケル・ロメオら著名なメンバーを輩出して来た「ニュージャージー州の虎の穴」ことPHANTOM'S OPERAが、'98年に発表した3rdアルバム。
ミカエル・アンダーソン風の甘口Vo、ブライアン・メイからの影響も露わにメロディアスに踊るG、カラフルで包容力に満ちたKey、それらによって生み出される、丸みを帯びて親しみ易い叙情メロディや、繊細にして壮麗なハーモニーを立体的に配置し、ドラマティックな曲展開に載せて聴かせてくれるサウンドは、完全に初期QUEEN路線。当時いち早く自分達のことを評価してくれた日本を意識してか、いきなり日本語詞によるメルヘンチックな序曲“AI TO YUME NO SEKAI”で幕が上がる構成(ラストを締める10分近い大作曲からも「ゴキゲンヨ~アリガト~♪」なる日本語が/笑)等もちょっとQUEENっぽいかも。
きっちりとHR/HM然としたエッジも効かせた楽曲はアメリカン・プログレ・ハード調の感触も宿していて、特に派手なドラム・フィルから始まる②、舞踏曲の如くステップ踏みたくなる③、LAST AUTUM'S DREAMが演りそうな北欧メロハー風の⑤、シアトリカル且つドラマティックに組み上げられた長編ナンバー⑫等は、このバンドの個性が明確に刻印された名曲です。
流石に70分近い収録時間だと途中でダレなくもないのですが、それでも本作が力作であることを疑う余地はありません。

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