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Long Live the Loud / EXCITER
火薬バカ一代 ★★★ (2015-07-08 22:27:08)
オリジナル・ラインナップ最後の作品でもある、'85年発表の3rdアルバム。
「俺の辞書に《手加減》の文字はねえ!」とばかりに、歌もドラムも全力でブチかましに来るダン・ビーラーのメーター振り切ったパフォーマンスを軸に、ブレーキのイカれたダンプカーの如く突っ走るEXCITERサウンドは、相変わらずの轢き逃げ上等っぷり。作品を重ねてもテンションが緩まず、寧ろますます意気盛んなのですから、バカよまさにメタルバカ。(大山倍達風に)
無論進歩の跡は着実に刻まれており、例えば力押しに徹していた前2作に比べると、JUDAS PRIESTばりに劇的な序曲でスタートを切る本作は、メロディのフックラインや曲展開のドラマ性が強化されたことで、収録各曲のキャラ立ちが明瞭に。お陰で全体の流れにメリハリが生まれ、これまでありがちだった「俺いま何曲目聴いてんだっけ?」と現在置を見失うようなことがなくなりました。
開巻早々に本編のハイライトを飾る①②の流れ、そしてキラー・リフにメタル魂が昂りまくる③は間違いなくEXCITER史に残る名曲ですし、他にも、ダンがメロディアスに歌うと金属声が二井原実化することに気付かされた④、トリオ編成離れした喧しさで突進する⑤、荘厳な鐘の音と共に始まり、アコギも取り入れて重厚に迫り来る⑦等は、上り調子のバンドの勢いを余す所なく反映させた仕上がり。そしてラストを〆るのは、EXCITERと言えばこれ!なカミソリ・ナンバー⑧・・・。
これら楽曲の充実っぷりを聴くに、こりゃ確かに「EXCITERの最高傑作」との評判を頂くも当然ですわなと。

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