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Kaizoku / V.A. (VARIOUS ARTISTS) / OMNIBUS
失恋船長 ★★ (2015-07-24 14:58:38)
敵は海賊〜猫たちの饗宴〜というアニメのサントラとして世に出た作品。エア・パビリオンのギタリストとして、また当時はライナーノーツや音楽雑誌でも名前を見かける事が多かった米持孝秋とファストウェイのリー・ハートによる共同プロデュース。
その人脈を生かしたゲスト参加と大半の曲を仕上げたのはエア・パビリオンと言う複雑な背景に微妙な空気も漂い、ライナーノーツにも書かれたタイトなスケジュールが生み出した粗さが薄っぺらい音質と供に飛び込んでくると言うなんともしがたいアラが目立つのですが(リーハートが関るとこんなのが多い気がする)ジョン・スローマンが歌う曲のエンディングでポール・チャップマンがソロを弾くローンスターのプチ復活だし、当時はまだ新鮮味もあったポール・ディアノにサクソン組の参加、今は亡きポール・サムソンとNWOBHM人脈に何とも言えない魅力を感じさせるのが今作最大の聴きどころ。ある意味チャンスを掴み切れなかった男たちが集う熱演に、香ばしい臭いを嗅ぎ取る事が出来るでしょう。
タイトなスケジュールと言え米持氏とリーハートがメインボーカルのを務める弱さが、個人的には音質云々、楽曲の出来不出来以上に気になるし、全ての良さを殺しているように思いますが(なのでジョン・スローマン&ポール・ディアノの頼もしさが際立、ビフ・バイフォードに関しては殿堂入りですよ)ギタリストとして卓越した才能を持ち合わせる米持氏のギターはやはり引き込むし、客演した参加メンバーのクレジットを見ながら耳を傾けるのも企画モノの楽しみ方の一つ。実質エア・パビリオンの2ndと言われているの今作は、日本人好みのきめ細かい配慮が息づくメロディックでキャッチーな楽曲からプログレ風のインストナンバーに、ハードでメタリックな楽曲と、アニメのサントラという側面もあるのかバラエティに富んでおり聴き様によっては楽しめるでしょうね(ある意味散漫とも取れますし参加メンバーのバックボーンと噛み合っていないとも言えます)総じて生ぬるいといわれたら「ハイ終了」と言って反論などしませんが、HM/HRヤリマンと恐れられる自分の性を恨みつつ、今でも年に一回は通して楽しむ一枚です。
でもライナーで、何故、大半の楽曲はリー関連の作品でリリースされたモノと触れなかったのだろう?大人の事情を感じる。
以下参加メンバーを記入します
keyboard
中島重雄
トビー・サッドラー
ドン・エイリー
drums
ナイジェル・グロッカー
スティーブ・クラーク
bass
ティム・カーター
guitar
米持孝秋
小林正人
ポール・チャップマン
リー・ハート
クリス・オシャーナシ
スコット・ゴーハム
エディ・クラーク
ポール・サムソン
デニス・ストラットン
ポール・クイン
バーニー・マーズデン
アンディ・スコット
lead voca
米持孝秋
リー・ハート
ジョン・スローマン
ビフ・バイフォード
ポール・ディアノ
backing vocal
キム・マコーリフ
クリス・ボナッチ
他多数参加
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