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Dream Runner / PHENOMENA
失恋船長 ★★★ (2015-08-14 13:30:06)
トム・ギャレイが中心となり制作されたフェノメナプロジェクト第2弾。参加メンバーが豪華でグレン・ヒューズにレイ・ギラン、マックス・ベーコン、ジョン・ウェットンらがフロントマンを飾り、ギターはトムの実弟メル・ギャレー、バッジーのジョン・トーマスに我らが山本恭司先生、さらにはスコット・ゴーハム。ベースはニール・マーレイ、ドラムには新美俊宏、マイケル・スターギスという面子が揃い。英国ならではの威厳に満ち溢れた黄金ロックサウンドを披露。嫌味にならない程度のポップフィーリングとキャッチネスさを散りばめつつ、眼前と広がる透明感溢れるメロディが織りなす構築美の数々に心も洗われる。とりわけ唄を聴かせるアレンジが多いので、各シンガーのパフォーマンスには耳もいきますが、これが素晴らしい。貫禄のジョン・ウエットン。ヴォイス・オブ・ゴットなグレン・ヒューズ、その後任としてサバスに迎え入れられた実力に狂いはない、レイ・ギラン圧巻のパフォーマンス、負けじとパワフルかつ情感豊かな歌声を披露したマックス・ベーコンと個性豊かなメンバーに彩られたライトな叙情派サウンドは、より一層の輝きを増し聴き手を魅了するでしょうね。山本恭司のギターは個性的なメンバーの中でも一際煌めきを感じさせるプレイで他を寄せ付けなかったし、地味だが的確な仕事をこなす、マイケル・スターギスのドラムも、後にエイドリアン・スミスやスコット・ゴーハムとバンドを組む人材である事を示しています。そしてリーフ・ヨハンソンなくしてトム・ギャレーの世界観は再現できないのだから、A-HA出身だからと言って舐めてはいけない。だらだらと書き連ねましたが、軽やかで口当たのよい澄んだ空気を纏った透明感が全体を支配する叙情派HM/HRサウンドが詰まった名盤だと言う事です。歌モノ好きにはたまらんでしょうね。

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