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Growing Up the Hard Way / MAMA'S BOYS
失恋船長 ★★★ (2015-08-15 19:06:53)
ジェイソン・ボーナムがドラムを叩いていた事で知られるAIRRACEのシンガーだった、キース・マレルを迎え入れ4人編成になった彼らがリリースした第一弾。初めて①が流れてきたときの衝撃は相当なもので、違うバンドのCDを再生したのかと驚き、あわててトレイをオープン、再確認後スタートするも一曲目を最後まで聴く事なくCDケースにしまい。数年手に取ることの無かったアルバム。元気溌剌、ハードに躍動するママズ・ボーイズらしさは皆無、終始唄を中心とした大陸的なノリが全編を支配するアメリカンでソフトなAORサウンドを披露、従来のイメージを期待すると完全に肩透かしを食らいますが、上手い唄と落ち着いたロックサウンドに癒されたい方にはおススメ出来る一品。メロウな⑥なんてモロに狙いにいった感はあるし、毛色の違う④はスティービー・ワンダーの曲をカヴァーだし、これらも上手く料理する器用さにバンドの底力を見ましたが、やはり大胆な路線変更に驚きを禁じ得ませんでした。時代は1987年MTVバブルの真っただ中、こういった方向性は仕方のない事だったのでしょう。ラストのインストナンバーではパット・マクマナスの泣きのギターを堪能出来るし、新加入のキースは本当に唄が上手い。ソウルフルで渋みがあり、この手の唄を歌うのにピッタリの逸材ですね。彼の歌声を気に入ったなら前出のAIRRACEは勿論ですが、トム・ギャレー主催のフェノメナプロジェクト第三弾のリードシンガーとして大フューチャーされていますので併せて聴いて欲しいものです。

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