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Melt / VOLCANO
火薬バカ一代 ★★★ (2015-09-26 01:21:10)
'15年発表の4thアルバム。前作から4年のブランクと相変わらずの寡作バンドっぷりですが、今回はその間に屍忌蛇のソロ作『DUAL WROLD』のリリースが挟まっていたこともあり、然程待たされた気はしなかったかな?と。
ともあれクオリティに関しては、アルバムの幕開けをドラマティックに飾る「軍歌メタル」とでも評したくなる①が始まった瞬間に安心できることをお約束致します。
金属的色艶と激情の迸りを兼ね備えたNOVの特徴的なVoも、硬質なサウンドを下支えするリズム隊のタイトさも、そして何より堰を切ったように泣きが溢れ出す屍忌蛇のGプレイも相変わらず絶好調。
初期の頃は、やや安直というか、型にハマった泣きメロの組み立てが時にチープに響く場面が無きにしも非ずだったのですが、今や熱き血潮通う慟哭のメロディにその気配は皆無。有名曲のフレーズを引用したりするANIMETAL的手癖もスッパリと断ち切った屍忌蛇のGワークは、完全に彼独自の世界を構築していますよ。
特に、スピーディ且つアグレッシブに畳み掛けるスラッシーな曲調を突いて、サビメロとインスト・パートでは猛烈な泣きが大噴出するという、VOLACANO必勝パターンが敷かれた②③と、涙腺を決壊させるべく哀愁が渦を巻く劇的な④、そして撒き散らされる悲壮感が胸を突き刺すパワー・メタル・メドレー⑩⑪(亡き友人に捧げられているのだとか)は、完膚なきまでにこちらのハート鷲掴んでくれるアルバムのハイライト。
・・・と、どうにか感想を捻り出してみたのですが、ほぼ毎日のように聴いていても、毎度「うーむ、カッコイイ」と聴き惚れてる内に本編が終わってしまうので、あまり書くことが思い浮かばないというのが実際のところ。とりあえず「デビュー作以来の傑作」との評価をもって本文を締め括りたいと思います。

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