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Long Way From Love / MARK FREE
火薬バカ一代 ★★★ (2015-10-06 22:18:04)
張りのあるハイトーンに、ソウルフルな節回し・・・KING KOBRA時代から歌唱力には定評のあった実力派シンガー、マーク・フリーが'93年に発表した初のソロ・アルバム。
自身の歌声を主役に据えて、敏腕ソングライターとして鳴らすジュディス&ロビン・ランダル母娘の楽曲提供を受け、キャッチーに躍動するハードポップ・サウンドは――HR/HMとはだいぶ距離を感じさせるものの――まるで心の奥底に堆積する澱すらも綺麗サッパリと浄化してくれるかのような美しく瑞々しい魅力を湛えています。
冴えない音質や、VoとG以外はほぼ打ち込み処理の録音体制等、デモテープをそのまま商品化してしまった感じのプロダクション・クオリティのせいで、雑誌での評価はあまり芳しいものではありませんでしたが、絶品の歌唱と哀メロが感動を呼ぶ④に名バラード⑪etc・・・と、捨て曲皆無の本編はそうした欠点を補って余りあるサムシングを保有。中でも、煌びやかなKeyを身に纏い、潤いに満ちたメロディをマークが伸びやかに歌い上げる必殺の名曲①は、当時ラジオCMで流れて来た途端、こっちをお金握り締めてショップへ駆け込ませるだけのインパクトを有していましたよ。
既に廃盤になって久しい本作の国内盤が、専門店じゃ未だに結構なプレミア価格で取引されていることからも、そのクオリティの高さと愛されっぷりを物語っていると言えるのではないでしょうか。
いっそマーシー・フリー姐さんがこのアルバムをリメイクしてくれたら面白いと思うのですが、ダメですかね。
→同意