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Reencarnación / Santa
火薬バカ一代 ★★★ (2016-02-09 23:15:20)
メタル者にとってサンタと言えば、北欧に生息するヒゲ面の老人ではなく、「スペインの女ロニー」ことアズセナ・マルティン-ドラド・ガルボ(Vo)を擁するマドリッド出身の4人組のことに決まってますが(嘘)、本作はそのSANTAが'84年に発表したデビュー作。
母国では初回生産分だけで1万7000枚を売り上げたヒット作というだけあって、シンガーのパワフルな歌声、楽器陣のタイトな演奏力、それにガッチリ組み上げられた収録楽曲etc・・・と、彼らの提示するコテコテな様式美HMサウンドは実に堂々たる完成度。切れ味鋭く突進するスピード・ナンバー⑥の只事じゃないカッコ良さなんて、「どうせ辺境メタルでしょ(笑)」と舐めて掛かる輩を「逆にブッ飛ばしてやらぁ!」ってな気迫が憑依しているかのよう。
歌詞はもちろん巻き舌バリバリのスペイン語なれど、アズセナ姐さんの情熱的な歌い回しにマッチしており全く違和感はなし。どころかパワーUPしてくれてる印象すらあって、赤尾和重ばりにコブシの効きまくった彼女の熱唱が映える、泣きと哀愁に満ちた劇的な⑨なんて、「本当は大阪のバンドなんじゃないの?」と尋ねずにはいられないアルバムのハイライト。思わず、よっ!スペインのTERRA ROSA!と声援送りたくなりますね。(余談ながら、アズセナ姐さんは2nd発表後にSANTAを脱退。その後はソロ・アーティストに転身しましたが、'05年、肺気腫によりマドリッドの自宅で死去しています)
言語に拘りのない様式美HMファンなら一度は聴いておくべき力作ではないでしょうか。

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