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Fight to Survive / WHITE LION
火薬バカ一代 ★★★ (2016-02-22 23:27:35)
名盤『PRIDE』('87年)の影に隠れて、イマイチ存在感の薄い'85年発表のデビュー作。
アメリカでは鳴かず飛ばずだったWHITE LION人気に、日本とイギリス先行で火が点く切っ掛けとなった1枚で、それもその筈。本作において志向されているのは『PRIDE』以上に欧州志向が強く滲むHMサウンド。重厚にしてドラマティックな③や、メロウな前半からメタリックな疾走へと転じる曲展開にアドレナリンが放出される⑤、スパニッシュ・タッチのイントロから勇壮な三連リズムへ突き進む⑨といったエッジの効いた楽曲は、“華麗なる反逆”“勇者チェロキー”“バルハラへの道”etc…と、エピック・メタルばりに大仰な邦題に負けない鋼鉄魂を感じさせます。これはバンド随一のメタルヘッドだったというオリジナル・ドラマー(作品発表前に脱退済み)が、本作レコーディング当時は曲作りの主導的立場にあったせいなのかな?と。
甘さより粗さの目立つサウンドは「もしこのままだったら後のサクセスはなかったろう」と思わなくもないですが、でもそこが良いんだろ!と。高いヒット・ポテンシャルを感じさせる②のようなタイプの楽曲や、OPナンバー①のイントロだけで「モノが違うぜ」と思わせてくれる、お城が建ちそうなぐらい構築美に溢れたヴィト・ブラッタのGプレイも既に健在だったりと、よく聴けば、実は次作での大ブレイクに対する布石はバッチリです。
個人的には2ndと同じぐらいお気に入りの力作。

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