この曲を聴け! 

The New Machine of Liechtenstein / HOLY MOSES
失恋船長 ★★ (2016-04-12 14:26:42)
今では信じられないでしょうが、当時は完全にイロモノ的な扱いを受けていたこのバンド、サビーネ嬢が女性なのに濁声一本ってのも支持されなかったというのもありましたね。またドイツってのも格下扱いを受けていた事を覚えています、更にはスラッシュだから、その差別的待遇は更なる拍車を掛けていました。当時、このバンドなんて良識のあるメタルファンからはケチョンケチョンの扱いを受けていた事を鮮明に覚えています。世に出たのが早すぎた、今はそう感じずにはいられません。1989年リリースの3rdですが、時流に流されることなく自らが進むべき道をばく進、ジャーマンらしい生真面目なアレンジを際立たせるメロディックなギターは聴き応え充分、細かく刻まれるリフワークやベースとのユニゾンプレイなど艶やかで、ある意味聴き易さを演出していますね。しかし妙に耳障りな軽めのスネアの音に馴染めず、重量感の欠落が個人的には聴いていてイライラと腹が立ってくるのが大幅なマイナスポイント。楽曲やアレンジにおける完成度の高さがあるだけに残念な気持ちにはなりますが、切迫感溢れるサビーネ嬢のカミソリシャウティングがグイグイと引っ張っていき、邪悪で退廃的なサウンドの一翼を担っていますね。ウリ・カッシュの熱演を削いだミックスにおいて評価を分けそうですが(良く聴くとかなり高度なレベルのリズムプレイをベースと供に行い前作よりも更にパワーアップしているので…無念じゃ…涙)メロディックなパワーメタルよりの今作も前作同様聴き応えのある力作ですね

→同意