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Return to Fantasy / URIAH HEEP
杉本 剛 ★★ (2003-11-17 21:38:00)
1975年6月発表の9作目。解雇されたGARY THAINの後任に、元FAMILY,KING CRIMSONのべーシスト、JOHN WETTONを迎えたアルバム。ドラマーLEE KERSLAKEとWETTONがハイスクール時代からの旧友であったことや、WETTONがCRIMSON在籍中の74年に、HEEPのメンバーと既に面識があったことが、きっかけと言われている。コーラスを前面に出すHEEPにとって、CRIMSONでリードボーカリストでもあったWETTONは、うってつけのメンバーであったろう。彼の知名度の高さもあってか、英国では本作はURIAH HEEPの最大のヒット作(全英7位)となっている。確かに前年のGARY THAINの感電事故以来、ツアーのキャンセル等で曲作りに時間を掛けられたことは事実であろう。しかし、当時不調気味であったHEEPが急に回復したとは言いがたく、実際にはライブアルバム以前の作品にはやや及ばない感がある。それでもタイトル曲は彼等得意のリズムパターンにのった名曲であるし、SHOWDOWNやWHY DID YOU GO等聴き応えのある曲が含まれている。WETTONのベースもCRIMSON時代同様、例のガリガリいう独特のサウンドを持ち込み、パワーを与えている。またPRIMA DONNAでは、やはり元KING CRIMSONのサックス奏者MEL COLLINSがゲスト参加しているのも興味深い。
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