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The Years of Mercy / HAVE MERCY
火薬バカ一代 ★★ (2016-04-27 00:04:39)
多くのパワー/スラッシュ・メタル・バンド同様、活動開始当初はNWOBHMをお手本にオーソドックスな正統派HMサウンドを志向し、その後作品を重ねる毎に音楽性を先鋭化させていったHAVE MERCYの音楽的変遷を一気に振り返るのに便利なアンソロジー盤。
結成から解散までの間に制作されたデモ音源が取りまとめられていますが、やはり完成度的に傑出しているのは、アングラ・シーンでヒットとなった『MASS DESTRUCTION』(’86年)収録曲。ハッキリ言って音質は相当の覚悟を要するレベル(COMBATからこのデモでデビューを飾る話を貰った際、バンドはわざわざスタジオ入りしてレコーディングをやり直したぐらい)なれど、ロニー・フレッチャーの強力なハイトーンVoとテクニカル且つハイテンションな楽器陣の演奏に彩られた楽曲の数々は、プロダクションの悪さを押して尚伝わるカッコ良さ。
特に、かの『METAL MASSACRE Ⅶ』に提供され(それゆえかデビューEPからはオミットされてしまった)、マニアの間にHAVE MERCYの名を一躍知らしめた名曲“THE OMEN”は、パワフルな疾走感といい、勇ましくドラマティックな曲展開といい、パワー/スラッシュ・メタル愛好家必聴の逸品。
この曲目当てでも購入を考える価値は十分にある1枚ではないでしょうか?と。

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