この曲を聴け! 

Battle Cry / JUDAS PRIEST
帰ってきたクーカイ ★★★ (2016-05-09 16:51:54)
 とても完成度の高い、「これぞプリースト!!」と喝采をあげたくなるライヴアルバムである。
 ロブの声は、それは全盛期と較べても遜色ない等と書くと嘘になってしまう。高音はまぁ厳しい。だが、良く出ているのだ。特に「Halls of Valhalla」は、思った通りスタジオ・ヴァージョンを再現出来ているという表現ではヌルく、鬼気迫るものがある。それはラストに収録されている「Painkiller」も同様で、「アルバムと同じか?」と問われると「違う」となるのだが、アルバム・ヴァージョンと同じくらい聴き応えがあり、かつライヴならではのラフでハードな感じがえらく格好良いのだ。
 他の収録曲については、これは言うまでもないだろう。定番の曲は、冒頭の客(8万5千人)との掛け合いや、客が唄う場面など、ライヴならではのゾクゾクするヴァージョンに仕上がっている。
 『Redeemer of Souls』収録曲は、「Dragonaut」と「Redeemer of Souls」は、(スタジオ・ヴァージョンどおり)一番盛り上がるところで低いメロディを唄うのがやはり残念と言えば残念だが、ライヴ・ヴァージョンとして秀逸だ。
 正直に書くと、『A Touch of Evil』の「Painkiller」を聴いて悲しくなった記憶があったため、本ライヴ盤の購入にあたっては躊躇したのだが、買って良かった。
 キャリアのこの局面にあって、本作のように凄まじいライヴ盤をリリースするこのバンドの面々は、正真正銘の“Metal Gods”である。

→同意