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Under the Red Cloud / AMORPHIS
帰ってきたクーカイ ★★★ (2016-05-18 21:03:12)
 発売後時を置かずして購入したのだが、聴き込むのに時間が必要だった。
 こういうスーラの点描画や、チベットの砂絵のような細かなところまで気持ちが行きわたった作品は、やはりじっくり聴いてからでないと、コメントがしづらい。パッと聴いて「良いよ、これ!」って言いたいところなのだが、全体像を把握したという実感が伴わないと、筆が進まないのだ。

 実際、一聴して「良いよ、これ!」なのだが、月並みな表現だが本作は奥が深いのだ。もの凄く好きな音なのだが、何に心がひかれるのかな?と考えていた。やはりキーボードで奏でられる民族音楽っぽいメロディだろうか。これがとてもメロディアスで、心に沁みる。ただそれだけでなく、ギターで奏でられるリフはエッジが効いており、ヘヴィ・ミュージックとして絶妙なバランスなのだ。
 キーボードのメロディが耳をひくのは5曲目や7曲目かなぁ。特に5曲目は好きだ。これ、なんだろう。ケルトっぽいメロディのようにも思えるのだが、こういう土着的な音楽はアイルランドや北欧など欧州の周縁部に良く残っているものなのだろうか。
 私は前々作が好きで、今でも変わらず好きなのだが、本作は前々作を超えている気がする。
 傑作だ。

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