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Faithless / APOCALYPSE
火薬バカ一代 ★★★ (2016-05-25 07:12:39)
スイスのAPOCALYPSEがデビュー作から5年のブランクを経て’93年に発表した2ndアルバム(最終作でもある)が漸く正式再発。買い逃していた身には嬉しい限りであります。
この時期はスラッシャーのモダン・ヘヴィネス化が注視され始めた頃合いで、本作に関してもハリス・ジョンズが手掛けた重厚なプロダクションや、エピック性を薄れさせた曲作りの姿勢は明らかに90年代仕様。ただ、歌メロが“BATTERY”を思わせる③からも分かる通り、もともとMETALLICAやTESTAMENTの系譜に連なる、疾走感よりも構築美押しのスラッシュ・サウンドが持ち味だったバンドゆえ、流行に日和ったとの悪印象は皆無。新Voとして、より幅広く「歌える」タイプのニック・ラボーが加わったことで、更にメロディが増量されパワー・メタル化の加速した楽曲がなかなにカッコイイのですよ。それでいてスラッシーな突進力に鈍りが見られないのも重要な評価ポイント。
でもって一番ビックリさせられたのが、ニック・ラボーなる新Voと現GOTTHARDのニック・メーダーが同一人物だったこと。いや結構周知の事実だったりするのかも知れませんが、これまで彼のキャリアについては「地元スイスで幾つかのローカル・バンドに参加」程度しか知らんかった身には心底驚かされましたよ。人に歴史あり…。
実際のところGOTTHARDでの歌唱スタイルとはかなり異なりますが、例えば④のようにドスを効かせた強面シャウトからハイトーンまで余裕でこなす、「実力派シンガー」としての片鱗は十分に垣間見ることができます。。
スラッシュ愛好家は勿論のこと、GOTTHARDファンも試しにいかがでしょうか?な1枚。
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