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Facing the Animal / YNGWIE MALMSTEEN
ムッチー ★★ (2009-02-14 03:47:00)
ネオクラシカルな雰囲気は薄れて、正統派HRに接近した、1997年リリースの9thアルバム。
次作以降の完全独裁体制とは異なり,今作では他者からのインプットを多く採り入れてるように感じます。
共同プロデュースを任されたクリス・タンガリーディスの影響か、
幅の広いタイプの楽曲を揃えていて、また、珍しいことにサウンドプロダクションも非常に良く、
大物ドラマー、コージー・パウエルは自由にパワフルに叩き、楽曲に派手な彩りを添えているし、
ニューヴォーカリスト、マッツ・レヴィンが多くを手掛けたという、
歌詞や歌メロは、これまでとは違う質感があり、新鮮味があります。

そのような意味では、聴きやすいし、多くの人に受け入れられやすいアルバムだと思います。
ただ、とにかくインギーらしさ溢れる楽曲・プレイが大好きなんだというファンにとっては、
個性をスポイルしてしまってるようにも受け止められかねない、という側面もあるかもしれません。
一つの作品として高い完成度をもっていることは間違いないと思うのですが、
あえて欲を言うならば、もうちょっとインギーらしさを出してくれるともっと嬉しいかなと。

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