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The Taker / CHEVY
火薬バカ一代 ★★★ (2016-06-05 21:40:51)
母体となったバンドの結成は60年代まで遡るという、英国はウォーリックシャー州レミントン・スパ出身の5人組が、NWOBHMの勃発を期に浮上のチャンスを掴み、’80年にAVATAR RECORDSから発表した1stアルバム。「汗ばんだオッサンの額ドアップ」ジャケットに「センスねぇな」と呆れたら、後でこれがヒプノシスの手によるデザインだと教えられ、慌てず騒がず「…ですよね~。ナイス・センス!」と華麗に手のひらをクルッ。
一応NWOBHMの枠内に組み込まれているバンドなれど、演っている音楽はスタッド&レザーで身を固めたバリバリのHM!…ではなく、オヤジ声のVoからゆったりとハモる2本のGまで、キャリアの長さに裏打ちされた、ブリティッシュの渋みと滋味が骨の髄まで染み渡る70年代型HR。なので、鋭角的なアグレッションとかパワフルな疾走感とかを期待すると、間違いなくガッカリすることになりますんで要注意。自分が初めて彼らの音に触れたのは確か『METAL FOR MUTHAS PARTⅡ』だったと記憶しますが、その時も「え?これ全然メタルじゃないじゃん」とか思ったものでした。
でも、仄かに哀愁漂う①や、伸びやかでキャッチーなセンスが活かされた⑧とか、皆さんが仰る通り楽曲が良いんですよ。中でも別格の輝きを放つのが③で、昔はタイトルが似ていることもあってLYNYRD SKYNYRDの名曲“FREE BIRD”と比較しながら聴いていたのですが、言われてみれば確かにBOSTONっぽい。こっちのがGフレーズの湿度高めですが。
現在は大量のボーナス・トラックを収録した2枚組国内盤が入手可能ですよ。

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