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Terminal Redux / VEKTOR
火薬バカ一代 ★★★ (2016-06-17 00:14:51)
最新作発表が5年ぶりとか、作品のリリース間隔も既に大物の風格十分な(?)VEKTORの3rdアルバム。
しかも今回は「宇宙」がテーマの壮大なSFコンセプト作とのこと。宇宙と言われても「超広い」「超寒い」「超無重力」程度の知識しか持ち合わせない(バカ)身には、正直ついていけるかどうか不安だったのですが、喉から血を吐く勢いのシャウト、神経症気味に刻まれるGリフとブラストするリズム、脳細胞を引っ掻き回すようなメロディ、プログレばりのアレンジ・センスとが、スペーシーなスケール感を伴って縦横無尽に駆け巡るOPナンバー①だけで、「ああ、良かった。いつものVEKTORだ」と不安は完全に雲散霧消致しました。
曲作りに方程式を用いてそうな理数系楽曲構築術の綿密さ、豪快で前のめりな体育会系突進力に加えて、今回は抒情メロディも大胆に投入することで、これまで以上に収録各曲のドラマ性とダイナミズム演出に注力。特に振り切ったテンションの高さで畳み掛ける頭3曲の迫力は、それだけでアルバムの世界に一気に引き込まれてしまいます。そして、どこかANNIHILATORの名曲“SOUND GOOD TO ME”に通じるメロウネスが心地良い⑨を経て、13分以上に及ぶ長尺を、持てる全てのスキル、更には女性Voによるスキャットまでブッ込んでクライマックスへと雪崩れ込む⑩のカオスっぷりは、まさに本編のハイライト。
VOIVODやDESTRUCTION(③⑥辺りはSLAYER風味)のようでありながら、その実、いずれのバンドとも明確に異なっているという、VEKTORが志向する「Si-Fiスラッシュ・メタル」の現時点での最高到達地点を垣間見せてくれる、Si-Fi or DIEな1枚。

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