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M.a.r.s. / DRIVER
火薬バカ一代 ★★ (2016-07-18 08:59:50)
トニー・マカパイン(G)のM、トミー・アルドリッヂ(Ds)のA、ロブ・ロック(Vo)のR、ルディ・サーゾ(B)のSと、各メンバーの頭文字を取ってM.A.R.S.と命名されたHMプロジェクト…と長いこと思い込んでいたので、当サイトの「M」の項目を探していたのですが、そうか、DRIVERが正式名称だったんですよね。そりゃ探しても見つからん筈だわ。
んで、本作は’87年発表のデビュー作。音楽性は、パワフルなハイトーンVo、流麗な速弾きギター、重心低く突進するリズム・セクションetc…と、もう典型的なSHRAPNEL系パワー・メタル。当初はメジャーからのリリースを念頭に置いていたそうですが、どう考えたってこれはSHRAPNEL RECORDSのために誂えた作品としか思えないサウンドですよ。
起伏に乏しい曲調&平易な音作りとが相俟って、仕上がりの単調さは多少気になるところではあるのですが、それを補うのが名手トニー・マカパインの鮮烈なるGプレイ。解説でゴッドが指摘している通り、彼のGソロが走り始めた途端、それまでモノトーンだった楽曲が眩い輝きを放ち始め、更にはKeyまで演奏してサウンドに抒情的なフックを作り出してくれているのですから、本作MVPは間違いなくトニーさんに贈られるべきですよ。昔はスピーディな楽曲が連打されるA面ばかり聴いていたのですが、こうして改めて聴き直してみると、ドラマティックな⑩を始め、Keyを適宜取り入れたメロディアスな楽曲が並ぶB面サイドもなかなか良いなぁと。
「トニー・マカパインには興味はあるけどインスト物は苦手」という方は、まずこの作品から試してみるのも良いのではないでしょうか?

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