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Over the Edge / HURRICANE
火薬バカ一代 ★★★ (2016-07-28 23:28:42)
ルディ・サーゾの実弟ロバート・サーゾ(G)、カルロス・カヴァーゾの実兄トニー・カヴァーゾ(B)により結成され、後にダグ・アルドリッチ(G)がラインナップに加わったことでも知られるバンドが、デビューEP『TAKE WHAT YOU WANT』(’86年)に続いて'88年にENIGMA RECORDSから発表した1stフル・アルバム。
HURRICANEについては、「LIONのマーク・エドワーズ(Ds)ベネフィット・コンサートに絡むゴタゴタに巻き込まれてしまった不運なバンド」程度の認識で、結構最近まで作品自体はまともに聴いたことがありませんでした(申し訳ない)。「まぁLA出身だし、売れ線のロックンロールでも演ってんのかな~」とか思いつつ、暢気にCDを再生してみたらビックリですよ。120人を超えるオーディション参加者の中から選抜されたというケリー・ハンセン(Vo)の抜群にエモーショナルな歌声といい、安定感/表現力に富む楽器陣のパフォーマンスといい、本作に託されているのは「ノらせる」ことよりも「聴かせる」ことに主眼を置いた、プログレ・ハードばりのドラマ性と正統派アメリカンHRの大衆性を併せ持ったサウンド。少々、収録楽曲の出来・不出来にバラつきが見られる点にもどかしさを覚えながらも、本編の幕開け役を担うアルバム表題曲①と、中盤を劇的に引き締める⑦というドラマティックな2曲は間違いなく名曲ですし、“愛は嵐のように”なる邦題を冠されたバンドのテーマ曲(?)④、キャッチーな⑥⑨辺りも「おっ」となる逸品。
メンバーがキャリアを積んだ人達の集まりという点も含めて、こりゃ確かに解説でTOTOを引き合いに出して語られているのも納得だなぁと思わされる1枚。
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