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On the Streets / LE MANS
失恋船長 ★★★ (2016-08-07 14:47:52)
1983年にShrapnel Recordsからデビューを果たしたUS産の正統派HM/HRバンドの記念すべき1st。歯切れのよいリフワークはL.A界隈の流れを組んでいるし、ここぞとねじ込まれる強引や速弾きもレーベルならではの手法、その噛み合わせが微妙な空気を生みだすのですが、逆にそれも時代とマイク・ヴァーニーの仕事だよなぁと笑みもこぼれますね。二人のギターが凌ぎを削るスリリングなバトルからは、のちに空前絶後のアクロバチックな速弾きで聞き手を唖然とさせたCacophonyの原型とも思えるが、あそこまで極端な速さを追求するわけでもないし、むしろ豪快なアメリカンロックからは同時期レーベルメイトだったKEELなどに通じる面もあったりと、パワー漲るアメリカンロックに速さを導入した典型的なShrapnel Recordsスタイルの音楽性ということになりますね。魅力的なツインギターコンビですが、HardlineやThe Stromなどの作品に参加するジョシュ・ラモスとEnuff Z' Nuffのデレク・フリーゴの二人、後の活動や音楽性を考えるとやらされてる感はありますが、お互い一歩も引き下がらず競演しているのは贅沢な話だ。そしてシンガーとドラマーはCacophonyに参加するというオチもありますので、マニアならずとも興味が惹かれるでしょうね。そして3年後にレーベルを離れColumbiaからリリースされる2ndにその答えがあるように思います。だって全然速さを求めないメロディックなスタイルに帰順してるもんね。
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