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Crimes Against Reality / GAME OVER
火薬バカ一代 ★★★ (2016-08-17 23:17:10)
マカロニ・スラッシャーの三作目(’16年発表)。ぼちぼち国内盤リリースがあるかも?と期待していたのですが、全くその兆候が見られないので仕方なく輸入盤を購入。日本じゃ早くもNWOTMブームが沈静化してしまった現状を突きつけられるようで世知辛い限り…。
という不景気な話はさておき。劇的なインスト曲①を枕にスタートする②と、その勢いを更に加速させる③という痛快なスラッシュ・ソングの連打を挨拶代わりに、エネルギッシュなシャウトVo、切れとフックを兼ね備えたリフ・ワーク~構築度高めのソロ・パートまで威勢よくこなすツインG、突っ込み気味に駆け巡るリズム隊etc.と、国内盤の発売は実現せずとも、研ぎ澄まされたGAME OVER流スラッシュ・サウンドには一点の曇りもなし!と。
尤も「ANOTHER DOSE OF THRAH!」とか歌ってた頃に比べると、バカバカしいまでのハジケっぷりや、Gリフのカッコ良さのみで一転突破を目論むような図々しさが薄れて来ており、それよりもシリアスさを増したアートワークにしろ、「聴かせる」姿勢を鮮明にした楽曲にしろ、全体の「完成度」で勝負を仕掛けてくるようになりました。これを成長と取るか、丸くなったと取るかが評価の分かれ目でありますが、断言出来るのは「質が高い」ということ。特に抒情的に始まり、聴き進むに従って速度を上げていく③や、エジプト神話の題材に相応しいミスティックなGワークが映える⑧といった楽曲は、デビュー当時よりバンドの根っこにあった正統派HMからの影響を、改めて全開にした逸品ではないかと。
個人的には全然「有り!」な1枚ですね。
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