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Cyberdreams / WESTWORLD
失恋船長 ★★★ (2016-08-22 15:48:37)
トニー・ハーネルとマーク・リアリによるユニット編成でデビューした彼ら、そこにブルーノ・ラヴェルも加わりソングライティング力もUP。固定客のいる二人故に昔の名前で出ています的な、古臭いカビの生えた正統派という言葉で一部のマニアをだまそうとするユルユルの音楽性で逃げる事の無い、2000年以降の時代性を取り込んだ野心溢れる革新的な一枚。『Thundersteel』の成功がマークの創作活動及びギタープレイの足かせとなり、RIOTでは窮屈なギターを弾いている感じが無きにしも非ずな中で、こちらでは丁寧なギタープレイを披露、耳に残る美しいフレーズを連発と自らのセンスを遺憾なく発揮、その芳醇なフレージングはこのバンドの魅力の一つとして光り輝いております。TNT脱退後ハイトーンを封印ガチだったトニー・ハーネルもこのバンドでは、リラックスした中で自身最大の魅力たる美声を光らせ、その透明感ある歌声とメロセンスに改めて惚れ惚れさせられました。どのような曲でも自身のカラーに染め上げるっては凄い個性でしょう。
リリース時は2002年、14年前のアルバムなのですが、この作品が当時、モダンだ中途半端だと言われバッサリ切り捨てられていました。細分化されたシーンの中で、これほどジャンル分けなんてどうでも良いと思わせる普遍的な魅力のある作品は少ないです。こんなにバランスの取れた音楽ってのはそうなないですからね。楽曲、メロディ、アレンジと今聴いても十分新鮮味をあるし、先見の目をもっていたバンドだと思いますね。
まぁメタル=スピード感を求める方には眠くなる音楽でしょう。
こうして時を経てジックリと耳を傾けると良いカヴァーだが流れ的に浮いているSABBATHの⑩は、ひょっとしてそのスピード感を満たすためだったのかと思いました。そう思うと合点がいきますよ。
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