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Transcendent / ROB MORATTI
火薬バカ一代 ★★★ (2016-08-27 08:32:32)
'11年発表の1stソロ『VICTORY』以来音沙汰がないと思っていたら、実際はこっちが知らないだけで複数のメロディックHRバンドの作品に参加したり、’15年には自ら音頭を取ってJOURNEYのトリビュート・アルバムを制作していたり(聴いてみてぇな、おい)と、継続的に音楽活動に精を出していたらしいソロ・シンガー、ロブ・モラッティが、'16年にリリースした2ndアルバム。
前作同様、トニー・フランクリンら複数のゲスト・ミュージシャンを招いてレコーディングが行われた本作の音楽性は、ファンが安心して楽しめるメロディアスHR路線。明る過ぎず/暗過ぎず/落ち着き過ぎず、適度な哀愁を湛えたキャッチーに吹き抜けるOPナンバー①で早くもメロハー愛好家のハートを鷲掴みにするように、今回もそのサウンドはカナディアン・メロディアスHRの美しいシルエットを描き出しています。
こめかみにキーンと来るこの人のトニー・ハーネル系(超音波型)ハイトーンVoは結構好き嫌いが分かれるところかもしれませんが、シンガーとしての実力はFINAL FRONTIERやSAGA等、これまで彼が参加してきたバンドでの仕事ぶりが証明する通り。何より前述の①や、ライトでメロウな③、物悲しいヴァースから伸びやかなサビメロへの転調がお見事な⑤辺りを筆頭格に、収録曲はどれもハイクオリティで、何せボーナス・トラックまで素晴らしい出来栄えなのですから、本編の質の高さが伺い知れようというものです。
前作が気に入られた方は、今回も安心してお買い求め下さい。

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