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Welcome to America / TAZ TAYLOR BAND
失恋船長 ★★★ (2016-09-18 15:44:08)
インペリテリとの仕事は続かず、また『メタルなんて大嫌いだぁ』と叫んだかはわかりませんが、単発のゲスト参加を経て2006年にひっそりとリリースされたギタリスト、タズ・タイラー(タズって誰?)率いるバンドの2ndにグラハムが全面参加。グラハムの野太いストロングヴォイスは健在、彼の持ち味を殺さないオーセンティックな楽曲を用意と(ラストにオジーのカヴァーもあり)、ともすればメタリックなサウンドに負けじと情緒のなりガナリで対抗しがちなグラハムは、ここにはいないのでファンにとっては実に聴きやすい一枚として重宝されるでしょう。タズの全然ギターリストとしての個性を出していないし、特別技巧的な人でもないし、地味な存在なので、グラハム・ボネットバンドと言えなくもないのでもファンにとってはありがたいですね。
キャッチーさの中に哀愁を漂わせた歌メロを用意したシンプルな楽曲の④⑤辺りも地味に効いており、アルバムの流れをスムーズなモノにしているのも見逃せません(メランコリックな④なんて、今までになかったタイプの曲を歌っています)。
枯れた味わいのあるサウンドとグラハムの躍動感溢れるパワフルヴォイスの融合は実に味わい深い一品としてファンならずとも楽しめるでしょう。

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