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Under Lock and Key / DOKKEN
火薬バカ一代 ★★★ (2016-09-26 23:07:23)
MTVの登場で市場規模が爆発的に拡大し、HR/HMシーンはメインストリーム化が一気に進行。そうした変化を踏まえ、音作りから楽曲までメタリックな荒々しさを抑制した分、ソフトで洗練された側面が強調されている’85年発表の3rd。『TOOTH AND NAIL』が上り調子のDOKKENの勢いを十全に捉えた作品だったとするならば、こちらは円熟の域に入ったバンドの安定感(内情はどうあれ)を楽しむべき1枚といったところでしょうか。
哀愁が滲む“UNCHAIN THE NIGHT”や、MTVでビデオが頻繁にオンエアされアルバム・セールスの押し上げたという“SLIPPIN’ AWAY”“IT’S NOT LOVE”辺りが物語る通り、収録楽曲はミッドテンポを中心にまとめられ、よりキャッチー&メロディアスに磨きが掛けられています。ドンのVoにしろジョージのGにしろ、「俺が」「俺が」という過度な自己主張は控えめに、きっちりと楽曲を活かす方向でのパフォーマンスに専念。極上の三声ハーモニーに彩られた“IN MY DREAMS”が放つ比類なき美しさなんてその好例ですよ。
無論、彼らが大人しいポップ・バンドになってしまったなんてことはなく、本編ラストを締め括るのは、ジェフとミックのリズム隊が気張る疾走ナンバー“TIL THE LIVIN’ END”ですし、何より「柔」のVoと、エッジを効かせた「剛」のGが真っ向勝負で火花を散らす必殺の一撃“LIGHTNING STRIKES AGAIN”のカッコ良さた来た日にゃあ…。そりゃクリス・インペリテリもGリフを真似たくなりますわなと。
聴き始めのインパクトこそ前作に一歩譲るものの、単純にクオリティを評価すれば本作を「DOKKENの最高傑作」とする意見に大いに賛同できる1枚です。

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