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未来浪漫派 / 人間椅子
失恋船長 ★★ (2016-11-06 17:34:53)
こうして改めて時系列に並べて聴くと作品枚に新たなる事に挑戦し音楽性を広げてきた彼らですが前作のストレートなHM/HRの世界観をより推し進めた、未来を見据えた浪漫溢れる意欲作ですね。そのストレートさは②⑥⑫のようなナンバーに顕著に表れており特にナカジマノブが歌う⑥の深紫色の虹が掛る様式美系のナンバーにはのけぞりましたね。雅な人間椅子ワールドが無くなったのは淋しい限りですが、前作くらいから2016年の最新作まで続いている共通する概念を強く打ち出しており、現体制によるバンドとして新たなるステージへと向かっていますね。
サバスやレインボーもメンバーチェンジに伴い音楽性がガラッと変わりました、人間椅子と類似性の高いサバスで言うならば、オジーとロニーではかなり違うし、トニー・マーティン時代は濃厚な英国的様式美の世界を存分に披露しました。彼らの着地点はそれとは全然違いますが、こうストレートの曲と歌を聴かせるなら、もっと楽曲に合わせ歌える専任シンガーを入れた方が理想だなぁと思いますね。
和嶋の歌を一度も上手いと思った事はないし、ナカジマノブが歌う⑥などLIVEでは相当盛り上がるだろうが、それはファンとバンドの関係性があって成立するようなもので、熱心なファンじゃない人には、身内ネタのサブカルバンド臭がキツ過ぎて醒めてしまう要因にもなりますね。アイドルのコンサートではないのである程度のスキルというのが重要ですから、個人的には今作から2016年の最新作に感じる、毎度お馴染みのはチョイとキツイです。その辺りが評価の分かれ目でしょう。
作風としてサバス風リフもありつつ、聴きやすくノリの良いアッパーな曲が増えた事は大いなる挑戦であり、新たなるファンを取り込みベく進んだ方向でしょう。でも聴きやすいと言ってもギターもベースも歪んでいるので、当然HM/HRに対する耐性は必要不可欠です、敷居は高くないが初心者にとっては、独特の歌詞の世界観からなる言葉遊びによる親しみやすさも手伝い新規開拓する要素は高まっていますね

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