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Danger Zone / SINNER
火薬バカ一代 ★★★ (2016-11-22 23:50:09)
マット・シナー率いるドイツの古参HMバンドが’84年に発表した3rdアルバム。…というか、マット的にはドサクサ紛れでレコード会社により勝手にリリースされてしまった1stと2ndについては「未完成なデモ音源で公式カタログとしてはカウントしたくない」との姿勢のようで、これこそがSINNERの正統なデビュー・アルバムである!と。
実際、音質にしろアートワークにしろ、やっつけ仕事感がありありと伺えた前2作(内容は大変素晴らしかったのですが)に比べると、本作はNOISE RECORDSからのリリースだけあって商品としての体裁が整っています。音楽性についても、当時パワー/スラッシュ系バンドを多数抱えていたNOISEカラーに相応しく、パワー・メタル成分が大幅に増強。これまでの主たる影響源がTHIN LIZZYだったとするなら、今回はACCEPTやJUDAS PRIESTを思わす80年代型HMスタイルに照準。メロディアスな歌い上げよりもシャウトを多用するマットのVoもウド・ダークシュナイダーっぽくて微笑ましいですよ。
全体的に肩に力が入り過ぎな感はあるものの、パワフルなアルバム表題曲①を皮切りに、サビメロの展開が胸を打つ③や、印象的に歌うツインGをフィーチュアした攻撃的な⑧、そして哀愁のメロディとアグレッションがキャッチーな融合をみた名曲⑥といった疾走ナンバーの数々からは、既に現在へと至るSINNER節の原型が見て取れます。
昔ビクターから発売されてた国内盤は、最高傑作の呼び声高い4th『A TOUCH OF SIN』とのお得なカップリング仕様でしたので、もし購入をお考えならそちらをお薦め致します。

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