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Nosferatu / HELSTAR
失恋船長 ★★★ (2016-12-03 14:55:31)
我らがMetal Blade Recordsより1989年にリリースした4th。吸血鬼を取り扱ったコンセプトアルバムに挑戦と言う事で、ホラータッチのUS産マイナーメタルだが、今まで以上にクラシカルでダークな色合いが増量、その世界観を演出する手法を司るのは二本のギターなのですが、クラシカルなフレーズを難なくハモリまくり、そのスリル溢れる緩急をつけたプレイの数々で聴き手を最後まで飽きさせる事無く惹きつけ、音は軽めではあるが、ユニゾンで決めまくるリズムセクションのしたたかさに舌を巻き、その細部まで拘ったアレンジと演奏力の高さは聴きこむほどに魅了していきますね。
前作を推し進めた更なる野心への追及、冷やかで美しいメロディは極寒の夜空を駆け抜ける流星のような煌めきを放ち、薄気味悪いホラータッチの音楽性の中で、見事な色彩美を描いております。
深みのある音楽性だし表現力も増した彼ら、その聴き手の感性を逆なでするような焦燥感を煽りまくる、不穏なるダークホラーファンタジーは比類なき完成度を誇っていると言っても過言ではないでしょう。もう少し音に奥行きとメリハリがあれば、より凄みも増したと思うのですが、こうして久しぶりの聴くと新しい発見もあったりと、まだまだ聴きこまなければいけない一枚だなぁと再確認させられましたね。
こんなにスリルがあってカッコいい音出していたんだと驚きました。聴いているようで全然届いてなかったなぁ、猛省ですよ。

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