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Kruiz / Круиз
失恋船長 ★★★ (2016-12-04 18:44:18)
ロシアのメタルと言えば真っ先に思い出されるのが皇帝アーリア、ペレストロイカ万歳でワールドワイドなデビューを果たすゴーリキパーク、ロシアンスラッシュのマスター辺りを思い出しますが、クルーズも活動歴は1970年代からの老舗バンド。そんな彼らもNWOBHMの勢いは東欧圏にも及び、1985年リリースの『Kruiz 1』でメタルバンドとして新たなる門出をスタート。今作は3年後の1988年に天下のWarner Musicからリリースされた一品。歌詞も⑤のロシア語ヴァージョンを収録以外は、英詩で勝負と本国以外を視野にいれた作風で勝負。ギターがボーカルも兼任する3人編成とは思いえない迫力のある演奏が実に頼もしく、ロシアンな癖の強さも出ておりますがパワフルでアグレッシブなパワー/スピードメタル系の音楽性は、全編に漲るメタル愛が貫かれており愛着を覚えずには入られませんね。また荒削りな演奏が逆にパンキッシュな魅力を発散したりと過激で鋭利なスラッシュビートに体も小刻みに揺れ、分かりやすい構造の楽曲は共感できる要素も多く、何とも言えない清々しい気分を味わえます。
アグレッシブなリフワーク、頑固一徹とも取れる高速ビート、垢抜けなくともツボを押さえたアレンジは多様性もそれなりにあり創意工夫されているのでメジャーレーベルからリリースされただけのクオリティは十分にありますね。
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