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Executioner's Song / RAZOR
火薬バカ一代 ★★★ (2017-01-12 00:32:19)
サクセスとか、世間の流行り廃りとか、そういった世俗的事象には一切無頓着のままに、HR/HMシーンの裏街道を爆走し続けたカナダのスラッシュ・メタル番長、RAZORが’85年に発表した1stフル・アルバム。
トラッシーなジャケット・イラストといい、そこいらの公民館を借りてテレコで一発録りしました的プロダクションといい、突貫工事感が半端ない本作はハッキリ言ってチープ(尤も、この時期のスラッシュ・メタル・アルバムは多かれ少なかれそんな感じでしたけど)。リズムガン無視で強引にシャウトを捻じ込んで来るステイス“シープドッグ”マクラーレンの金切Voから、演奏がズレようが走ろうが「細けぇことはいいんだよ!」とばかりに突進を繰り返す楽器隊まで、ファイト一発!なラフさ加減に濃厚に息衝くのは、スラッシュと言うよりもパンキッシュなクソッタレ・スピリッツ。しかしながら昔は呆気に取られたそうした部分にこそ、今聴き返すと逆に轟々とメタル魂を燃え上がらされてしまうのが不思議でして、特に一心不乱にGリフを刻んで刻んで刻みまくるリーダー、デイヴ・カルロのリフ・カッター無双ぶりが痛快な“TAKE THE TORCH”なんて、鳥肌モノの名曲ですよ。
現代の感覚からすれば、もはや特別速いわけでもアグレッシブなわけでもない音かもしれませんが、しかし、ギアの壊れた自転車をそれでも猛然と漕ぎ倒すかのような、この鬼気迫る前のめりっぷりはやはりスペシャル。並のエクストリーム・メタル・バンドなんぞ足元にも寄り付かせない、破れかぶれなテンションの高さが痛快極まる1枚です。

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