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Osaka After Dark / D・A・D
火薬バカ一代 ★★ (2017-01-17 00:11:23)
D.A.D.と言えば、大ヒット作『NO FUEL LEFT FOR THE PILGRIMS』(’89年)に対して、BURRN!!誌上ではゴッドが90点台を献上。その後すぐに2度の来日公演が実現する等、「新世代北欧ロック・バンドの雄」として注目を集める存在でした。本作はそんな彼らが’90年に日本で行ったショウケース・ギグ(会場は大阪MIDシアター)の模様を捉えた実況録音盤で、収録曲は7曲と少なめ。また選曲が『NO FUEL~』に偏っていることもあり、バンドの入門盤向けというよりは「熱心なファン向けアイテム」に類される1枚かと。
ぶっちゃけ、哀愁と美旋律まみれのオールドスクールな北欧メタルを愛する身的には、その風変りなロックンロール・サウンドは当時完全に興味の範疇外だったのですが、「日本収録のライブ盤」という点に釣られて本作を購入。そしたら「あ。案外良い曲書けるバンドなんだ」と(失礼過ぎる感想)。特にマカロニ・ウェスタンmeetsパンク・ロック=カウパンクと評された彼らの音楽性の真骨頂と言うべき“GIRL NATION”や、シングル・カットされ話題を呼んだ代表曲“SLEEPING MY DAY AWAY”等は、砂塵とタンブル・ウィード舞う西部の荒野を想起せずにはいられない、乾いた哀愁が心地良いったらないHRナンバー。
既に地元では確固たるステイタスを築いていたバンドだけあって、ライブ・パフォーマンスからは実績と自信に裏打ちされた安定感が漂いますし、掛け合いも盛り込んだ7曲目で飛び交う黄色い歓声を聴いていると「あぁ、日本でも人気あったんだなぁ」としみじみ。
興味本位から購入した作品でしたが、思ったよりもずっと楽しめた1枚でしたよ。

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