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Shogun / STORMWITCH
失恋船長 ★★ (2017-02-14 18:43:18)
今思えばヘヴィメタル冬の時代にSteamhammerは多くのバンドを受け入れていたようなぁと思いますね。今作は1994年にリリースされたアルバム。時代の流れもありどのような作風になるのかと思ったが、無理にモダン化する事は無かったが、前作のようなキャッチネスさは減退、オーソドックスなスタンスを基盤にしつつも初期の頃のような破天荒さやダークファンタジー路線とも違う音楽性にシフトしておい、ギタリストのネオクラ風味が増えた事も気にかかるが、ひょっとすると初期インギー辺りを彼らなりに取り入れた音楽性なのかなぁと思ったりもしますね。
バンドは今作をもって一旦活動を停止。2002年に再始動を果たし現在まで活動を続けていますが、まさか再結成第一弾でStyxのカヴァーをするとは夢にも思わなんだ。1998年には初期の音源をまとめたベスト盤を出し、マニアに知られた面も強い彼ら、初期の作品があまりにも脆弱がレーベルからリリースされたが為に、その存在が今一つ認知されず、今日を迎えているのですが、シッケシケの様式美から剛毅なダークメタルに、キャッチーなメロディックメタルと幅広い音楽性を駆使していたので、今作のようなアルバムを作れたのでしょう。黄金期と言われるラインナップではないので、楽曲は弱いと言われがちな時代のラスト作なのですが、②なんて朴訥としたフォーキーなメロディを歌われると耳が持っていかれるのです(そのあとのギターソロにおけるネオクラパートはチト蛇足)③では女性の叫び声みたいのから始まり歌詞にある"Scream, scream for my lust!"を表しているのかな?なんて思ったりしてチョイと楽しんでいます(ヘヴィでメロディック!!)。
1994年と言う時代背景を持つだけに、このような閉塞感の強いシリアスな作風に終始したのでしょうが、SHOGUNというタイトルのアルバムの癖にスペイン人がテーマのスパニッシュな④、その流れで跳ねるリズムを持つ妖しげだがポップさもある⑤と面白い曲が続き、一筋縄ではいかない展開が続きます。もう少し無駄を省き楽曲をコンパクトにまとめる事が出来れば視聴感も違うのでしょうが、個人的には通して聴くとダレされるのが難点でしょうかね。

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