この曲を聴け!
No hay piedad para los condenados / Santa
火薬バカ一代 ★★★ (2017-02-21 23:50:40)
長らくCDで探していたスパニッシュ・メタル・アイテム2点を、何の気なしに立ち寄った中古盤屋にてゲット。思わず小躍りしてしまいましたね。1枚はスペインのクサメタル機甲師団PANZERが’87年に残したライブ盤で、もう1枚が「スペインの女ロニー」ことアズセナ・マルティン(Vo)を擁し、DEEP PURPLE~RAINBOW直系の様式美HMを聴かせてくれたSANTAが、’86年に発表していた本2ndアルバムです。
バンドには今回から専任Key奏者が加入。様式美HMバンドとして一層盤石の布陣となっており、本編では早速その強みを活かした曲作りが行われています。Gリフ主体で荒々しく突っ走っていたデビュー作に比べると、曲構成がよりメロディアス&キャッチーに作り込まれ、柔和に弾む②があったかと思えば、メロドラマのテーマ曲みたいに甘く切ない⑤があり、明るく快活な⑨もある…といった具合に、収録曲のバラエティが大きく拡大。
但し、それでもアルバムの本分をコテコテの様式美HMチューンに置くバンドの姿勢にブレはありません。例えば起承転結が劇的に決まった①や、戦場のSEに導かれてスタートする⑩等は、コブシの効いたVoの歌いっぷりといい、GとKeyのバトルっぷりといい、「実は彼らはTERRA ROSAの生き別れの兄弟」と言われたら信じてしまいそうなカッコ良さ。アズセナ姐さんの情念渦巻く激唱が炸裂する⑧⑪も聴きモノですよ。
荒々しい1stと、ポップさを増した3rdの丁度中間に位置するサウンドが託され、SANTAの代表作としてその名を挙げるファンが多いのも納得の1枚。個人的には1st派なのですが、聴き易さ/取っ付き易さではこっちの方が上かもしれません。
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