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Master's Command / SACRED WARRIOR
火薬バカ一代 ★★★ (2017-03-30 22:47:27)
シカゴ出身の5人組クリスチャン・メタル・バンド(何せ本作のエグゼクティブ・プロデューサーとしてクレジットされているのは、ジーザス・クライスト様ですから)、HM聖戦士ことSACRED WARRIORが’89年に発表した2ndアルバム。
鋭くエッジの切り立ったGリフと、天を突くハイトーンVoをフィーチュアし、JUDAS PRIEST、初期QUEENSRYCHE直系の光沢を帯びた正統派HM路線を突き進む足取りには今回も迷いなし。不穏な雰囲気醸し出すアートワークが前作から大幅グレードアップを遂げたことと併せて、音楽性の方もより一層ヘヴィ・メタリックに研ぎ澄まされています。
重々しく走り出すOPナンバー①を手始めに、確かな歌唱力を有するVoと劇的且つメロディックに絡むツインGを活かした③、アグレッシブな疾走ナンバー④⑦といった要所に配された楽曲が表す通り、サウンドの基軸は正統派HMにドッカリと据え置き。その一方で、サビメロが印象的な②、爽快なポップ・フィーリングも感じさせる⑥、喉を潰したグロウルVoと伸びやかなクリーンVoを用いて、「聖vs邪」の対決を演出してみせる(メタルコア・スタイルの先取り?)⑩のような異色曲まであったりと、収録曲のバラエティは大きくその幅を広げているという。ついでに、祝福の凱歌の如くホーリーに響き渡る⑪辺りを聴いていると「パワー・メタリックになったSTRYPER」なんて形容詞も思い浮かんだりも。
SACRED WARRIORのカタログが一斉に日本で発売された時、まず最初に購入したのが本作だったこともあり、思い入れも一入の1枚。彼らの入門盤にもこれが向いているのではないかと。

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