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Sortilège / SORTILEGE
火薬バカ一代 ★★★ (2017-04-03 23:38:22)
'81年に結成された(当初はBLOODWAVEと名乗っていたのだとか)フランス・パリ出身の5人組が、DEF LEPPARDとのツアーで前座を務める等して腕を磨いた後、オランダのRAVE-ON RECORDSと契約を結び’83年に発表したセルフ・タイトルのデビューEP。
豊かな声量を活かして歌いまくるハイトーンVo、メロディックに駆け巡るツインGを武器とした切っ先の鋭い正統派HM…という後のアルバム2枚に通じるサウンドの方向性、並びにメンバーの技量の確かさはとっくに確立済み。と同時に、全5曲が「ぐずぐずしてる暇はねえ!」とばかりにタイト且つハードに攻め込んで来るサウンドは、NWOBHMからの影響もクッキリと顔を覗かせていて、その出来栄えは彼らのカタログの中において頭抜けてアグレッシブ。後の作品からそこはかとなく漂う「ジャパメタっぽさ」はここからは感じられませんでした。
疾走ナンバー、三連、ミッド・チューンと、収録曲はどれも素晴らしいモノばかりですが(歌詞は当然全曲フランス語)、中でもJUDAS PRIESTの“THE HELLION”を思い出さずにはいられない劇的なイントロ付きで疾走するOPナンバー①と、バンドのテーマ曲④は必聴であると。特に後者は凄い。何が凄いってサビがひたすらバンド名を連呼するだけという(笑)。君ら選挙期間中の政治家か何か?というぐらいのアピールっぷりが微笑ましい名曲ですよ。(選挙カーの場合だと思わず爆破してやりたくなるぐらい腹立ちますが)
「かつてDEATHのチャック・シュルデナーも感銘を受けたことを語っていた1枚」…と聞いて興味が湧いた方にもお薦め致します。

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